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杜氏と蔵人

杜氏はトウジともトジとも読むことが出来るが、簡単に言うと日本酒を造る上での最高責任者である。この酒造りの最高責任者である杜氏は地域によってその呼び方が変わってくる。新潟県では越後杜氏、岩手では南部杜氏、京都では丹後杜氏、兵庫では丹波杜氏と呼び、その他にもいろいろな呼び方があるようだ。
杜氏とは酒造りのエキスパートと言うことができるが、この杜氏は酒造りに関してどんな場面でも的確に判断を下すことが出来る人物ともいえる。しかし、今では日本酒造りを機械に任せてしまうところも多く、杜氏の経験と勘に頼って酒造りをしなくなってきている。そのため、杜氏の技術を継ぐ人も少なくなっているという。
さてこのように、酒造りの最高責任者が杜氏ならば、蔵で働いて、酒造りに関わる人たちのことを蔵人と言う。昔は杜氏が蔵人を連れてきたらしい。また、蔵人にはそれぞれ役割によって名前もつけられていたこともあるようだ。しかし、時代の流れと共にこの蔵人も人材不足から地元の人たちでまかなうところも増えているようである。さらに最近では杜氏のことですら「工場長」などと呼ぶこともあるそうである。日本酒造りを機械に任せるようになってきた現在ではそのような呼び方になっても不思議ではないのかもしれない。
時代の変化と共に日本酒の造り方や呼び方も変わってくる。ただ、日本酒というのは日本の伝統的なアルコール飲料で世界にも誇れるものである。そのため、伝統的に受け継いでこられた誇れる伝統をなくしてしまうのはどこか寂しい。日本酒の未来にあるものは、日本の誇れる伝統を守りながらも新しい発想を加えていく、そんなものであってほしいものである。